二次調査を伴う臨床研究

　本邦におけるフィラデルフィア染色体陽性急性骨髄性白血病に対する同種移植の有効性をTKI使用やminimal residual disease（MRD）と関連づけて検討することによって、最適な同種移植方法を明らかにすることを目的とする。

• 二次調査の対象
  
  

  (1)対象者
  　日本造血細胞移植学会（JSHCT）および日本造血細胞移植データセンター（JDCHCT）が実施する「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」の一元化データベース (TRUMP)に登録された症例のうち、フィラデルフィア染色体陽性もしくはBCR-ABL1陽性の急性骨髄性白血病にて同種造血細胞移植を受けた患者
  (2)選択基準
  　1) 移植時年齢16歳以上
  　2) フィラデルフィア染色体陽性もしくはBCR-ABL1陽性の急性骨髄性白血病（AML_染色体異 常_その他_自由記載の項目にて、t(9;22）、PhもしくはPh染色体、BCR/ABLの記載を含むもの)
  　3) 2002年1月から2018年12月の間に同種造血細胞移植を受けた患者
  (3)除外基準
  　該当なし

• 調査項目
  
  

  (1) 慢性骨髄性白血病（慢性期、移行期、急性転化期のいずれか）の既往、発症
  (2) 診断時染色体検査（G-bandもしくはFISH）
  (3) 骨髄中BCR-ABL1 mRNAの検出
  (4) その他のキメラ遺伝子mRNA（PCR法）
  (5) 病型
  (6) 移植時病期
  (7) 移植後の効果判定
  (8) 移植前治療
  (9) 移植後TKI治療

• 調査方法
  
  

  　JSHCT/JDCHCTが実施する「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」2019年度全国調査までにTRUMPレジストリに登録され、「８．研究対象者の選定方針」の「選択基準」を満たし「除外基準」に抵触しない症例を調査対象とする。JDCHCTより参加施設へ二次調査票が送られる。参加施設では「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」登録時に付与された匿名番号である造血細胞移植登録一元管理番号（一元管理番号）と移植日から調査対象を同定し、既存のカルテ資料から二次調査票に必要な情報を記載の上、JDCHCTに二次調査票を返送する。「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」で収集されたデータおよび二次調査票データは、JDCHCTにてさらに別の匿名番号が付与された上で研究責任者に送付される。

研究承認日～2025年3月31日

• データ収集期間：2021年3月31日
  
  

  対象施設の連絡責任医師・入力担当者の皆様宛てにメールにてご案内をいたしました。 ご施設での倫理審査の為、締切日までにご提出が難しい場合にはデータセンターまでご連絡ください。

• 二次調査票（ダウンロードいただくには、JDCHCT HP のWeb認証が必要です。）

• 二次調査研究計画書（ダウンロードいただくには、JDCHCT HP のWeb認証が必要です。）

• 愛知医科大学病院　倫理審査結果報告書（ダウンロードいただくには、JDCHCT HP のWeb認証が必要です。）

日本造血細胞移植学会　急性骨髄性白血病(AML)成人　ワーキンググループ（WG）

研究代表者
愛知医科大学　血液内科　　水野　昌平

WG責任者
愛知県がんセンター　血液・細胞療法部　　柳田　正光

共同研究者
愛知医科大学　　高見　昭良
東京慈恵会医科大学　　矢野　真吾
新潟大学医歯学総合病院　　増子　正義
東海大学　　原田　介斗
鳥取大学　　河村　浩二

「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」では個人情報（プライバシー）を保護するため、患者およびドナーの氏名、現住所、電話番号を取得しない。調査対象医療施設内での患者およびドナーの同定のため、施設内でのみ氏名やカルテ番号情報との連結が可能となっている。本研究では、二次調査対象施設において一元管理番号を用いて調査対象が同定される。二次調査票データは、JDCHCTにてさらに別の匿名番号が付与された上で研究者の施設に送付される。データセットは研究者の手元に届いた段階では、上記のように二重に匿名化されている。本研究の全ての研究者はデータを取り扱う場合にはデータを保存するパソコンではパスワードロックをかけた上で、盗難、持ち出し、損壊を防止するための対策を講じる。

研究事務局
愛知医科大学　血液内科　　水野　昌平
〒480-1195 　愛知県長久手市岩作雁又1-1
TEL: 0561-62-3311　FAX: 0561-63-3401
E-mail: shohei@aichi-med-u.ac.jp